彼は容赦なく高速で飛び続け(鬼だ)
私は何度も呼吸困難に陥りそうになった。
ジェットコースターよりも凄い体験で
いつの間にか意識を失ってた訳だけど。
Libschaft Lid 02 - イン西の都のブルマん家 -
「………オイいつまで気絶してるんだ。起きろ」
バッシャァーン
「……っぶぁ?!」
ちょ 水?! は?! 何 ここ何処?!
「…軟弱な女だ」
「……誰だってあんなん気絶すると思う……つかここ何処」
「西の都だ」
西の…都…?
西の都でピコさんが立ち寄るトコつったらもしかしてここは……
っていうかピコさんの後ろに見えるあのツンツン頭は……!!!!!!!
「もしかしなくてもカプセルコーポレーションだったり?」
「そうだ」
げぇぇぇぇぇ……マジでか?
「あら、目ぇ覚めたのね」
「あぁ、たった今な」
「あんたもねーもうちょっと気遣ってやんなさいよ。女の子でしょうが」
「知らん。勝手に落ちてきたこいつが悪い」
ブルマさんだ……本物だ……。
「ねぇ貴女…?えーっと…」
「あ、です。。」
「ちゃん?私はブルマ。こっちの無愛想なのがベジータね。
ちなみにこいつ私の旦那だから。
……で、貴女どういういきさつでピッコロと?」
ブルマさんがマグカップとタオルを手渡してくれた。
私はタオルで髪を拭きながら、コーヒーを飲んだ。
あぁ、もう結婚してるんか。
「あー…えっとですね、部屋で寝てたらいつの間にか。
と、いうより不思議でしょうがないんですけど、この現象」
「まぁ…部屋にいていきなり落ちてたら驚くわよねぇ」
「で、ですね。ドラゴンボールってこの世界にあったりします?」
「なぁに、ドラゴンボール知ってるの?」
や っ ぱ り か。
や っ ぱ り そ う な の か 。
「いや……信じて貰えないかもしれないけど……
私、多分ここの世界の住人じゃないと思うんですよ」
「……え?」
「あのですね、私のいた世界ではこの世界って漫画なんですよ」
「……どこかで頭でも打ったか?」
ベジータがそう言って冷たい目で私を見る。(Mッパゲめ!)
ピコさんも冷たい目で私を見る。
だって事実なんだからしょうがないじゃんか。
「いや、マジで。マジでそうなんです」
「そう、言われてもねぇ……?」
「じゃあ……色々言ってあげましょーか。
そんで間違ってなかったら信じてもらえますよね?」
「「少しはな」」
……二人して同じ事言いやがったな。
「じゃあー……そうだなぁ。
例えばー。ベジータさんが初めて泣いたのはナメック星でだったとかー。
で、しかもそれがフリーザ目の当たりにして殺されるとかってヘタレててー。
ピッコロさんが悟飯ちゃん庇って死んじゃってーしかも泣いてたりとかー。
他の人にはツンツンなくせに悟飯ちゃんだけには師弟愛通り越して優しかったりー。」
「「わ、わかったからもうやめろ」」
ふんっ。
「へー…本当なのねぇ。でも……
もし本当ならどうしてちゃんは此処にいるのかしらね?」
「さぁ…私が知りたいくらいッス。マジで。
あぁどうしよう試験もあるしバイトもあるのに……!!!!!!」
てか帰れなかったらあたしヤバいじゃん?
東京都墨田区在住のさん(20)の行方がわからなくなっており…
とかってニュースになっちゃったり?!
っていうかそれより試験だろ!!!!!
大学入学してしょっぱなからテストばっくれましたなんて冗談じゃ……!!!!!!
「………何をぶつぶつ言っている」
「(声に出てた?!)あ、か、帰れないとマズいことに…!
だ、だだだ大学…留年しちゃったら先生に殺され……あぁああぁぁああああ!!!!!!!
ど、どどどどどどどどうしよう………」
「ドラゴンボールがあるだろうが。阿呆」
「………っそれだ!!!!!!!!」
ガタンッ ガッシャーン!!!!!
勢いよくテーブルから立ち上がった所為で、カップが転げ落ちて派手に割れた。
**************************************************
すっ飛んだ子は書いてて楽しい。
2006/10/13 加筆 弖虎。