この女といると調子が狂う。
ピッコロは本日何度目かも判らない大きな溜息を吐いた。
「邪魔だ」
「そんな邪険にしないで下さいよ」
小動物や植物でさえいないであろう荒野
そこで瞑想をしていたピッコロの許に現れたのは、という異世界からやってきた少女だった。
思えば出会いからして唐突で非常識極まりなかったとピッコロは振り返る。
修行場へ行く為に飛んでいたら、いきなり空からが落ちてきた。
しかも訳の判らない事を喚きながら、である。
しかも何故か、本当に自分でも何故あの時助けたのかと後悔をしているくらい不思議な事なのだが
落ちて行くを助けてしまった。思えばそれがこの不幸の始まり。
空の飛び方を教えろと言ってきたり、気孔派の撃ち方を教えろと詰め寄ったり。
凡そ人付き合いという物が苦手なピッコロには耐えられない”お願いの仕方”だった。
「気孔派の撃ち方教えて下さい」
「断る」
「ピッコロさんが断るのを私は断る」
「……っ(この女…!)断固として拒否する」
「ピッコロさんが断固として拒否するのを私は断固として拒否します」
「そうか、貴様はそんなに殺されたいか」
ピッコロの額に青筋ならぬ緑筋が浮かぶ。
どうやら瞑想の邪魔をされた事に余程腹が立ったらしい。
何か嫌な空気を察知してはその場から飛んで逃げるが(決して比喩表現ではない)
ピッコロは腕を伸ばしてを捕まえ、自分の方へ引き寄せる。
「ギャアアアアアアア気色悪ッ!!!!!」
「その減らず口…二度と叩けないようにしてくれる!!!!」
ゴィンッ!!! と鈍く重い音がして、の頭にピッコロの拳が落とされた。
は頭を抑え若干涙を零しながら「うあぁぁああぁあ痛ぇー痛ぇー」と唸っている。
「……ピッコロさんの意地悪」
「貴様に優しくしてやる義理はない」
すっぱりと切り捨てられたは内心とても怒っていた。
あんた私の師匠だろ?
そんな目でピッコロを睨めば
貴様のような出来の悪い弟子を取った覚えはない
と見下すような目で返される(しかも嘲笑つきで)。
「……どぉーしても教えてくれないんスか」
「あぁ、教えてやらん」
「…………判りましたよ」
「…いつになく物分りがいいな」
「じゃあしょうがないので悟飯君に教えてもらいます。
下着姿で目に涙溜めてピッコロさんに犯られたって詰め寄りますから」
言うが早いか、は気を開放したまま高速で飛び立った。
ピッコロはの言った言葉の意味を理解すると、冷や汗を流しながら慌てて後を追った。
「待ちやがれー!!!!!!!!!!!!!!」
謂れなき拒絶
(そんな事ばかりしてるからこういう目に合うのです)
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Libschaft Lid番外編
本編まだ此処まで行ってないけど(死
Libschaft〜の悟飯くんとみらンクスは黒いです。
以下、オマケ。
「………」
「黙ってないで何とか言って下さい」
「……誤解だ。オレは何もしていない」
「何もなくて気丈なさんがあそこまで泣きますか」
「だ、騙されてるぞ、悟飯」
「雌雄同体の癖に欲情するんですか」
「だからオレは何も「問答無用です!!!!魔閃光ーーーーー!!!!!!!」
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああ」
グレートサイヤマンは女の子の味方です