(なぁ、せかいってこんなしろかったっけ?)


がオレを抱き締めたまま泣くもんだから、オレの頬はの綺麗な涙に濡れた。オレが手をのばそうとしても、オレの体はいうことを聞いてはくれなくてオレと同じ金色の瞳から流れる涙を拭ってやる事すら出来なかった。オレはもうを泣かせないと誓ったのにオレがこうして倒れた事では金色の瞳からまるで真珠みたいな綺麗な綺麗な涙を流して俺の名前を壊れたみたいに呼んでいた。

(ごめんな、

もう声も出ないんだ、お前の名前を呼んで、だいじょうぶだと言う事だってできやしない。意識はあるのに体は動かなくてただ泣きじゃくるの声と頬に落ちるの涙だけがやけにリアルに感じられて、

(泣く、な、よ)

もう耳も聞こえないし目だって霞んで、あぁオレのじかんはここで終わるんだなんて他人事みたいに思ってるオレがいて、でもオレのじかんが終わるってことはつまりを残して逝かなきゃいけないってことで、オレはまたとの約束を破る事になっちまう。それだけは、それだけはだめなんだ、オレはもうを置いて死んだりしねぇっての前で誓ったんだ、だから、だから、

、泣く、な)

最期の力を振り絞ってオレはに手を伸ばす。その手を受け止めたの体温がじんわりとオレの冷たくなってきた体にしみこんで、あぁオレらこのまま溶け合ってひとつになれんのかなあ、がいつか言ってたように、オレらのたましいがとけあってひとつになって、もう二度と離れ離れになんてならないように

「ティキ」
、おれ は、)

オレは初めて、そう初めてを『拒絶』した。初めて触れたの心臓はそれはそれは温かく心地よい鼓動を刻んでいて、オレはその心臓を手に取ったまま少しばかり躊躇した。このきれいな心臓を抜き取ってしまうのはもったいないけど、でも、

「いい、よ、つれてって、わたしも、ティキが逝くところへ、いっしょに」
(……あぁ、そうか)

それでも、オレに心臓を掴まれたままでもの声はいつものように凛として気高くて、それは決して諦めから来た言葉なんかじゃなくて彼女は真実それを望んでいるんだってわかったから、

(つれてって、やる から、)
「ティ キ 」
(これでずっ と、一緒 だ、ろ?)

オレはオレのじかんと一緒に、あの日交わした約束どおり彼女の時間も終わらせた。









(あたたかい紅に包まれて、)









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DMD提出。



2007/07/04