、日本人

身長154cm、体重はヒミツ。



こう見えても、21歳。

















たのしいえいご。 ぜんぺん


















「……で、なんで喋らないんさ?」


「…此処に来たばかりって聞きましたけど」


「じゃあ英語が喋れないんじゃない?」





目の前には赤い髪のチャラけた男と、銀髪のおとなしそうな子と

黒髪のすっげぇ可愛い女の子がいる。


悪いけど英語がわからない私には何を喋ってるのか理解が出来ない。






「……そうだ、ラビ!神田呼んできて!」


「は?なんでユウさ?」


「この子、っていうらしいの。神田と同じ日本人よ」


「あぁ、オッケーオッケー」






カンダ? あれ? 私と同じ日本人、ここにもいるのか?

つか、それ以前に…同じ日本語って言っても、方言やらなにやら……


つ、通じるのか?










「………で、何で俺が呼ばれるんだ」


「この子神田と同じ日本人なんだけどね、英語ダメみたいなの。通訳して?」


「……面倒臭ぇな」




神田、と呼ばれた人はすっげぇイライラした表情で私を見下した。





『……お前、名前は』

『あ、日本語や』

『テメェ英語くらい覚えてから来やがれ。面倒臭ェ』


『あはは、スマンね。なんやいきなり連れてこられてもーて』


『……上方か、出身地』

『……大阪やけど、……アンタは?』

『神田だ。…俺は江戸出身だから上方言葉はいまいちわかんねぇな』




神田はフゥ、とため息を付くと英語で3人になにやら話し始めた。

きっと通訳してくれてるんだ。

……言葉の壁ってでっかいんだな。





「……ってことは、やっぱり彼女英語ダメなんですか?」


「いきなり連れてこられたそうだ」


「……じゃあ神田とラビで教えてあげたらいいじゃない?」


「何で俺まで入るんだそこに」


「いやだな〜オレ日本語苦手なんさ〜。ユウちゃん、通訳」


「………面倒臭ェ」





くる、っと神田が私の方に顔を向けた。

こっちへ来いと顎で合図してきやがった。(クソガキ!)





『いいか、此処で使う言葉は英語だ。』

『や、そんなん言われたかてうち英語喋れへん』

『だから俺とこの赤毛とで教えてやるっつってんだ』


『ほんまに?わー、助かるわぁ』


『いいな、2ヶ月だ。2ヶ月で覚えろ』

『ちょ、んな殺生な!!!!』


『うるせぇ俺はお前に構ってるヒマはねぇんだ』


『………判った…努力するわ』











そして私は英語を習い始めた。




















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神田を東北人にしたい衝動にかられます


2006/08/25 カルア