ExtraPart17:ハローベイビーズ!












「ティキ、」


がなんか深刻そうな顔していきなりオレの腕を掴んだ。
いつもこう、掴んだりする事はあっても泣いたりしねぇから、何があったってオレは慌てた。


「……ティキ、あのね、」


はオレの手を腹に持ってった。
………まさか。
いや違ぇよなだって避妊薬飲んでるし
こういう関係になってもう何年も経つけどこんな事一回もなかったし
でものこの表情は。


「……、お前」

「…ティキと私の、赤ちゃんだよ」


は嬉しそうな笑顔で腹に話し掛けてた。
なぁ、本当なのか?オレ、オヤジになんの?
オレ、お前に何もやれねぇよ?誕生日も本当の年齢も知らない孤児なんだ。
だからちゃんとした戸籍もねぇし、オレら正式な夫婦にゃなれねぇのよ?
なぁ、お前それ判ってんの?


「私はティキの隣で、この子を腕に抱けたら幸せだよ」


それに戸籍なら私だって持ってないじゃない。
はそう言って笑った。あぁそうか、そういやそうだった。
だってこの世界の戸籍なんて持ってやしないんだったな。


「……男の子かな、女の子かな」

「オレは両方欲しいけどな」

「欲張り」


の腹に手を当てたまま、そんな会話をする。
イマイチ現実味が沸かないのは、の腹がいつもどおりぺったんこだからか?
それとも突然すぎてオレがまだ混乱してるからか?
どっちにせよ、そんなオレに対してはいたって冷静だった。
まるで聖母みてーな笑顔浮かべて腹を撫でてる。


「…双子かぁ。大変そうだねぇ」

「んなもん、どうとでもなんだろ。」

「もし双子だったらがんばってね、パパ」

「おう任せとけ」


パパ、なんて呼ばれちまったらがんばんねぇ訳にもいかんっしょ?
まずは禁煙からだろ、にあんまり無理させらんねぇから家事用のメイドアクマ何体か貰わなきゃな。
それからー…………











!!!!

まさか本当に双子だなんてね!





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というわけで続編。
男女の双子、ってことで。一人はちゃん似の女の子、もう一人はティキ似の男の子。
二人ともちゃんに似て頭はいいみたいですよよかったねパパ!





2007/05/14 カルア