ExtraPart09:ラヴミーテンダー






ティキは“快楽”を司るノア。それは知ってる。“快楽”というよりは“淫楽”と言った方が正しいかもしれないけれど。
私だってティキを愛しているし身体の繋がりも彼とならば嫌いではない。むしろ好きだ。決して変な意味ではなく。
ただ彼のくれる甘い言葉と眩暈のするような快楽はいつもいつも私を泥酔させてその意識を夢へと誘ってしまう。
快楽の波に呑まれてしまい情事の後の甘いピロートークはおろか行為の最後まで意識を保てた事すらがない。
女としては喜ばしい事なのだけれど、それはそれで私としては心中複雑な訳だ。


「……っていう訳なんですけどティキさん今日はやめませんか」

「え、マジ無理」

「いやいや私が無理だから!っていうか、ほんと、やめ…っ!」

「無理無理。とセックスしなきゃオレ寝れない」

「ちょ、ば…っ触、るなって…ティキ!」

「何?」

「私、はっ!たまには寝る前にティキと、お話、したい、のっ!」

「だったら頑張って意識飛ばさないようにすればいいだけっしょ」


ティキは聞く耳持たず、抵抗する私の腕をいとも容易く押さえつけて首筋やら鎖骨やらにキスをする。
時々ちくりとした痛みが走るところを見ると、きっとまた彼の所有印が刻まれてるんだろう。
あぁまたロードとジャスデビにからかわれる。回らなくなってきた頭に浮かぶのは何故かどうでもいい事。
っていうか、そうじゃなくって今日こそは何としても彼の行為をとめなければいけないわけで。
私としては意識を飛ばしてそのまま朝という事態よりも甘いピロートークの中で眠りに堕ちたい。
さっきからそう言っているのに私を組み敷くこの男はどうして止まってくれないのか


「む、りっ!ティキ、ぜつりんすぎ…っ!」

「お褒めの言葉を有難う」

「褒めて、ない、っ!」

「えーじゃあは早漏で1発2発しか出来ない男が好きな訳?」

「いつ誰がそんなこと言った!ってか、ほんと、やめ……っ」


快楽を司るノアだけあってこいつの頭の中は年中春爛漫らしいということだけは判る。
現に体を重ねない日はない訳で(仕事がある日は別だけども)、私はいつも流されてる訳で。
しかも無駄に私の身体を熟知してるこいつはいくら私が拒否ってもピンポイントで弱いところを攻めてくる。
それがまたタチの悪いところで、結局私は流されるんだけど今日はどうしても、というか今日だけは。
流されてやるもんかとさっきから必死で切れそうな理性を繋ぎとめているんだけれども。


「むーりー。」

「や、んっ!ばか、学ナシ、変態、離せえぇえええ!」

、そんな事ばっか言ってるとお仕置きすんぞ」


私を押さえつけながらそういうティキの顔はマジだった。
結局、私は今日も彼に流されて彼が与える快楽の波に溺れて朝を迎える。
私が情事後の甘いピロートークの中眠りに堕ちる日はきっと来ない。



















(愛しくてたまらないんだ!)












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甘!







2007/05/07 カルア