『ねえティキ、生まれ変わっても、私を見つけて、もう一度私を、愛してね』

ああ、何で今頃こんな記憶を夢に見るんだろう。真夜中3時、悪夢に魘されてオレ起床。隣には愛しい彼女の体温。そう、今オレの夢の中で紅に染まって冷たくなった彼女と同じ顔。なあ、。お前は今ちゃんとここで生きているんだよな?触れた頬は温かくて、安らかな寝息は小さく部屋に響いていたからオレは一安心。そのまま頬をゆっくり撫でてたら、小さい声でがオレを呼ぶ。まだ半分夢の中の、少し掠れた声で。

「てぃ、き…?」
…」
「…?どう、したの…?」

の細くて綺麗な長い指がオレの頬をなぞる。ああ、よかったはちゃんとここにいる。オレの隣にいるはこんなにも暖かくて、まっしろで。ちゃんと生きてる。

「夢を見た。が死んだあの時の…」
「……ティキ、私は此処にいるわ。貴方は私を見つけてくれた。約束どおり、ちゃんと私を見つけてくれたじゃない、ティキ」

「何億もいる人間の中から、たった一人の私を見つけてくれたわ。ねぇティキ、私は今、貴方の隣で生きてるわ」
、おれは」

オレは怖いんだ、もう一度お前を失うのがこわいんだ。今またを失ったらオレはきっと壊れてしまうよ、。7000年の間ずっとずっと触れたくて声が聞きたくて、それでもお前の魂はどこにも見つからなくて、そう、やっと再会できたんだ。それなのにまたを失ったら、オレはきっと、

「ティキ、私はあなたを置いてどこにも逝かないよ」

「約束したじゃない、死ぬ時は一緒だって。生まれ変わっても、たくさんの人間の中から見つけてあげるって」
「……ああ、でも」
「貴方はちゃんと見つけてくれた。私を見つけて、こうしてまた隣に置いてくれてるわ。ねえ、次もまた、きっとそうなるわ」

「ティキが私を見つけられなくても、私がティキを見つけてあげる。離れる事なんて出来ないの。何度輪廻を超えたって、私達はメモリーが定めた永遠の伴侶なのよ、ティキ」

ああ、そうだ。オレは快楽、は愛情。オレらはふたりでひとつ、そう、お互いがお互いにとって必要不可欠なんだ。離れることなんて出来やしない。輪廻を超えて転生する時だって、こうして二人同じ時代に何度だって転生して、そう、出会う事はなくてもきっときっと。たとえノアに目覚めてなくったってきっとオレのとなりにはがいて、同じようにのとなりにもオレがいて。そう、きっと。

「不安になんてならないで。私は、私の魂はいつだってティキと共にあって、ティキの魂はいつだって私と共にあるんだから」

きっと、この先どれだけ輪廻を重ねて、オレらの中のノアが消えてしまっても、それでもきっとオレとはノアの記憶を知らないままでも隣同士の位置にいるんだろう。魂と魂が惹き合って。











(この先もずっとずっと、きみだけは)






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