神田は私に何かを隠している。
それは踏み込んではいけない、領域。
「………もう治ったの?」
「あァ」
先日の任務で全治5ヶ月の怪我を負ったはずの神田。
あれからまだ1週間としないのに、彼は平気で歩いている。
全治5ヶ月なんて、普通の人間じゃとてもこんなすぐには動けないはずなのに。
いくら彼がエクソシストでも。
「歩いて平気?」
「うぜぇ。心配いらねぇって言ってんだろーが」
「そうだね……ごめん、神田」
彼はいつもサラシを巻いている。
私は今まで、彼が私と同じ日本人でサムライであるからだと思っていた。
でも、最近
最近、彼は何かを私に隠していると思う時がある。
元々口数の多い方ではないし、私もそれは重々承知だ。
恋人同士という関係にはあるけれど。
時々、一緒に任務に向かう事がある。
私の方が軽症だったはずなのに、彼は私の怪我が癒えない内から任務に出た。
男と女の体力の差はあるけれど、それでも疑問は残る。
「………私にも、言えない事なの…?ユウ……」
遠くなっていく足音に問いかける
答えは返ってこなかった。
もう遺された時間は無いのです
(そんなこと君には言えないけれど)
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最近パッツンポニテも愛しいんですよね
2006/08/26 カルア