ユウと両思いになった翌日。
現実とはかくも残酷なもので。
ユウは早々任務へ行くことになってしまいました。
コムイさんのバカ!
灰色メランコリア 07
「…………任務ですか」
「あぁ。オランダだと」
「オランダ………」
「予定は1週間らしい」
「長っ」
現在地:黒の教団地下水路。
晴れて両思いになれたというのに、神田は任務へ向かうと言う。
一方のはしばらく任務の予定もなく、言うなれば休暇中。
1週間も会えないのか、とは内心へこんでいた。
「んな顔してんな。」
「だってさー……うう、うらむぞコムイさん……」
「心配しねぇでも俺はすぐ帰ってくる。おとなしく待ってやがれ」
「……うん」
昨日までとは全く違う自分たちの関係。
神田は戦争中に恋愛沙汰なんて、と決めていたはずなのになと少しばかり自嘲した。
「………行ってらっしゃい、ユウ」
「あぁ」
小船に乗り込む神田を笑顔で見送る。
無理して笑うなと言ってやりたかったが、反応が容易に想像できてしまうのでやめておいた。
は小船が闇に消えていくまでその場に立ち尽くしていた。
「………落ち込んでられないか。へこんだままだったらユウに怒られちゃうし!」
は気持ちを入れ替え、談話室へ向かって歩き出した。
ユウは大丈夫だと自分に言い聞かせながら。
***
「おーー」
「はよ、ラビ。リナリー。」
「おはよう」
はリナリーの隣に腰を降ろす。
ラビの何か悪意を含んだような視線に気付き、は訝しげにラビに問う。
「……何、ラビ」
「ユウと上手くいったみたいさね〜♪」
「は?!」
口に手をあて、ぷぷぷと笑いを堪えて嫌味に言うラビには思わず声を張り上げる。
リナリーも真っ赤になって叫ぶに笑いを堪えながら、ラビを止める。
「な……」
「告白されたんだろ?俺は何でもお見通しなんさー」
尚も楽しそうに言うラビ。
はからかわれたことに思わずイノセンスを発動しかけた
「、こんなとこで発動しちゃだめ。ラビもからかわない!」
「へーい」
「うう……いじめだ……!」
俯きながら座りなおすに、ラビは尚も意地の悪い視線を投げる。
神田がいない今の内に好き放題からかいぬいてやろうという訳だ。
はそんなラビの態度に拳を握り締めるものの、ここで挑発に乗ったら負けだと必死で言い聞かせていた。
「なぁいっこ聞いていい?」
「………何よ」
「っていつからユウのこと好きなん?」
「…………ストレートに来るね随分と」
頬杖をつきニヤニヤとした表情で聞いてくるラビには殺意が芽生えるのを感じた。
絶対こいつは私をからかって遊んでる、と。
「で、いつから?」
「いつ、って…………」
まさか此処に来るずっと前から漫画で読んでて好きでしたなんていえないし、とは考える。
矛盾のない答えをしなければ、ラビにボロをつつかれてしまうだろう、とも。
「………任務行った時………」
「へぇ?なんでさ」
「なんでって………ってかなんでさっきからそんな事聞く訳?!」
「べぇっつに〜?ただ興味あるだけさぁ♪」
にしし、と笑うラビを見かねたリナリーがぽこんと頭を叩く。
ラビは小さく悲鳴をあげ、頭を抱えてうずくまった。
「……もう。が困ってるじゃない」
「あはは……ありがと、リナリー」
本気で助かった、とは安堵の溜息を吐いた。
それからというもの、神田が帰るまでの1週間、ラビに同じような質問攻めにされたのは言うまでもない。
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閑話休題的なアレ。次回から原作沿い
2007/04/07 カルア